タイトル: さるやの石
あらすじ:
ある山のふもとに、貧しい猿回しの一家が住んでいました。猿まわしの少年・太平と、かわいがっている猿の猿助は、村々を回って芸を披露していました。
ある村で、太平と猿助は村長の家に招かれました。村長は、太平の芸に感動して、太平と猿助に良い石をあげました。しかし、太平は石が重たすぎて持てず、途中で置いていきました。
太平と猿助が村を離れた後、村長は農作業をしていたときに、石が落ちてきた場所から大量の水が湧き出したことを発見しました。この水を飲んだ村人たちは病気から回復し、村は繁栄しました。
何年も経った後、成長した太平と猿助は再びこの村を訪れました。村人は太平と猿助を親切に迎え入れ、村長の話を聞きました。太平は、自分が捨てた石が村を救ったと知り、深く感銘を受けました。
それから太平と猿助は、石の落ちてきた場所にお社を建て、村を救った石に「さるやの石」と名付けました。それからは「さるやの石」は、村の守り神として大切にされるようになりました。
教訓:
- 人の善意は必ず報われる。
- どんなに小さな行動でも、誰かの役に立つ可能性がある。
- 物事を捨てるときは、その価値を考え直してみることが大切。